ふしぎな鈴


    ふしぎな鈴60


どこかの海岸…おや? この海岸
は、この春行った三浦半島の海岸
にそっくりだが…。
白いお城…なつかしいなぁ。
私はこの城に住んでいたことがあ
るような気がする。



乗馬のけいこをしている女性…
あれ、いつかこんな光景をみたこ
とがあるような気がする。
どこでみたのだろうか?



うちじにしている人々…血まみれ
になり、なきさけんでいる人々。
「もしかしたら…私は昔三浦半島
城に住んでいたことがあったのか
もしれない。



そして、かなもいっしょに暮らし
ていたのかもしれない。
でも…かなはまだ四年生、今このこ
とをかなに話すわけにはいかない。
かなが二十才になったら話そう」
先生は心に決めました。
 

             つづく



    前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100811#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。