女神さまからのおくりもの18
「いや・・・なんでもない」
「変な清太さん。困ったことがあ
ったら、なんでも話してね」
清太は、白駒のことを、何度きよ
に話そうとしたことか。
でも、なぜか話すことができませ
んでした。
十二才の清太にとって、何頭もの
馬の世話をすることは、つらい仕
事でした。
えさをやったり、小屋の掃除をし
たり、ブラッシングしたり。
時には、小川へつれて行き、馬の
体を洗います。
清太は、朝から晩まで、休むひま
もなく働きました。
そんな清太を、吉衛門はわが子の
ようにかわいがっています。
清太は、吉衛門のお使いもします。
吉衛門のおともで馬を走らせ、遠
くの村へ出かけることもありました。
つづく
前回の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101017#p1
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