黄金色のまゆ玉 4
「明神さまって、足が早いんだね。
まるで、氷の上をすべるように歩いて
いったよ」
「それにしても、明神さまはどこへ行っ
たのだろう」
「好きな人のところへ行ったのかもし
れないよ」
「ばかをいえ。 あんな美しい奥さんが
いるのに、明神さまがそんなことをする
はずがないじゃないか」
「じょうだんだよ。じょうだん」
「なにしろあの二人は、うらやましい
ほど仲がいいからね」
「じゃあ、明神さまはどこへ行ったの
だろう?」
「明日の夜は、明神さまの行き先をちゃ
んとつきとめようぜ」
つづく
黄金色のまゆ玉 1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130124#p1
黄金色のまゆ玉 2
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130125#p1
黄金色のまゆ玉 3