沼河比売物語


   沼河比売物語 1

 
越の国奴奈川に、美しい翡翠の勾玉を
持っている巫女がいました。
巫女の名は、沼河比売
翡翠の女神とよばれています。



沼河比売は、日本海に栄えた越(高志)
王国の海神・神意支都久辰為命(おき
つくしいのみこと)の孫娘。
父は、俾都久辰為命(へつくしいのみ
こと)。



沼河比売は、近くの川で拾った硬玉を
加工し、勾玉などの宝石を作る玉造り
集団の長でした。
美しいうえに、賢い女性だったので、多
くの人々に慕われていました。


     つづく