古事記神話「山の神と海の神の娘」


   豊玉比売 10


海の神は、すべての魚を集め、魚
たちに聞きました。
「婿のつり針をとった魚はいるか」
「鯛が喉に何かささって、物を食べ
ることができないとなげいています」



「その鯛は、ここにいるか」
「いません」
「その鯛をつれてきなさい」 



海の神が鯛の喉を調べると、大き
なつり針がささっていました。
すぐにつり針を取り出し、きれいに
洗い清めました。


      つづく