古事記神話「古事記物語」


    大国主命
           
  稲羽のしろうさぎ 8


教えてもらった通りに、海水で体
を洗い風に吹かれていると、体中
の皮がこわばり、びりびりさけて
しまったのです。



そういうと、うさぎは「うわーん、
わーん。 痛いよ、痛いよー」と、
大声でなきだしました。



うさぎの話を聞いた大国主命は、
かわいそうに思いました。
「川口へ行き、真水で体をよく洗い
なさい。 そして、蒲の穂をたくさ
ん集め、蒲の花粉の上で寝ころん
でいなさい。 そうすれば、すぐよ
くなるだろう」と、教えてやりました。


      つづく