古事記神話「古事記物語」46
大国主命
いなばのしろうさぎ 3
それをみた八十神たちは、
「うさぎよ。毛をはやしたければ、海の水に
つかり、高い山の上で風に吹かれて寝ている
がいい。そうすれば、すぐ毛がはえてくるぞ」
と、うさぎをからかいました。
八十神たちのことばを信じたうさぎは、早速
海につかりました。
ずぶぬれになったうさぎは、よたよたしなが
ら高い山へ登り、そこで寝ころんでいました。
ところが・・・。
海の水がかわくにつれ、体中の皮がひきつり、
びりびりさけました。
うさぎは、ひりひりする痛みにたえかね、「痛
いよ、痛いよー」とないています。
つづく