古事記神話「古事記物語」49
大国主命
いなばのしろうさぎ 6
教えてもらった通りに、海水で体を洗い風に吹
かれていると、体中の皮がこわばり、びりびり
さけてしまったのです。
そういうと、うさぎは「うわーん、わーん。痛
いよ、痛いよー」と、大声でなきだしました。
うさぎの話を聞いた大国主命は、かわいそうに
思いました。
「川口へ行き、真水で体をよく洗いなさい。そ
して、蒲の穂をたくさん集め、蒲の花粉の上で
寝ころんでいなさい。そうすれば、すぐよくな
るだろう」と、教えてやりました。
うさぎは喜んでお礼をいいました。
つづく