国譲り 15
「二人のこどもがいうように、わ
しも背きません。 この国を、天
照大御神の御子に譲りましょう。
一つだけ条件がある。 わしが住
む宮殿は、天照大御神の御子が
住んでいるような立派なものを建
ててほしい。 そうすれば、わしは
出雲のはての地に隠れている。
この国のおおぜいの神たちは、事
代主神が先頭にたって仕えれば、
だれも背くものはいないだろう」
建御雷神たちは高天原へもどり、
天照大御神に報告しました。
「やっと大国主命を説得すること
ができました。 葦原中国は、天
照大御神の御子の国になりました」
と。
つづく