明神さまの姿をみた少女 1
明神さまは、狩猟の神さま・農耕
の神さま・風の神さまともいわれ、
大昔からずっと諏訪の地をおさめ
てこられた、偉大な神様でござい
ます。
その明神さまへ、雨の日も風の日
も雪の日も、一日も休まずお参り
にくる、心の優しい少女がおりま
した。
少女には心を病んでいる兄がいま
した。
「兄ちゃんが一日も早く良くなり
ますように。 兄ちゃんが心のや
さしい、おだやかな人になれます
ように」
少女は明神さまに毎日兄のことを
お願いしていたのです。
つづく
無断転載再配布を禁止します。
「明神さまの姿をみた少女」は、
諏訪の童話集「風の神様からの
おくりもの」に収録されています。
「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集。
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html
2001年8月 鳥影社より発行。