守屋山に黄金色の花が咲いた 2
明神さまへ、雨の日も風の日も、一
日も休まずお参りにくる一人の少
女がいました。
少女には心を病んでいる兄がいま
した。
「兄ちゃんが一日も早くよくなり
ますように。 昔のやさしい兄ち
ゃんになれますように…」
少女は明神さまに、毎日兄のこと
をお願いしていたのです。
しかし兄は少しもよくなりません
でした。
つづく
「守屋山に黄金色の花が咲いた」は、
諏訪の童話集「風の神様からのおくり
もの」に収録されています。
「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集。
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html
2001年8月 鳥影社より発行。