女神さまとの約束


   女神さまとの約束 57


ふくは、誰かにあやつられるよう
に、すぅーと白駒の背に乗せられ
ました。
「ひひーん」
白駒は、かなしそうな声でなくと、
すごいいきおいで走りだしました。



野をこえ、山をこえ、里をこえて、
白駒は走っていきます。
そして、山深い森の中へたどりつ
きました。
シラビソやツガの原生林が、ずっ
とつづいています。
目の前には、青くすんだ美しい湖
がみえます。


        つづく


「女神さまとの約束」は、みほようこ
童話集「竜の姿をみた少女」に収録され
ています。



http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu5.html