2017-01-10 竜神になった三郎 童話 竜神になった三郎 37 湖の底には、こいしい妻がいました。 愛する妻も、竜になっていたのです。 「おっかあー」 「三郎さーん」 二人はしっかりだきあいました。 三郎を諏訪湖で失った妻は、悲しみ のあまり諏訪湖に入り、なくなりま した。 そして、竜になり、諏訪湖の底で、さ びしくくらしていたのです。 「おっかあ、もうお前をはなさない ぞー」 「三郎さん、私ずっとあなたを待っ ていたのよー」 二人は、湖の中をいつまでも泳ぎま わりました。 つづく