2017-01-15 福寿草になった少女 童話 福寿草になった少女 3 「じゃんけんぽん」 「あいこでしょ」 「もーいいかい」 「まぁーだだよ」 やしきの広い庭からは、近所のこ どもたちの、元気な声が聞こえて きます。 「わしらにも、元気なこどもがほ しいのぅ」 こどもたちをみるたびに、二人は そう思います。 「だんなさまも奥さまも、あんな にこどもが好きなのに、なぜこど もが授からないのじゃろ。早くこ どもが授かると良いのぅ」 長者夫婦は、こどもたちだけでな く、村の人々からもしたわれてい ました。 つづく