2017-02-01 福寿草になった少女 童話 福寿草になった少女 20 福の体の上に、少しずつ少しずつ 雪が積もっていきました。 「福や、福や。おきるのじゃ。こ んな所でねていると、こごえしん でしまうぞ」 うすれゆく意識の中で、福はその 声を聞きました。 その声は、どこかで聞いたことが あるような、とてもなつかしい声 でした。 一方、用事からもどった夫婦は、 福が家にいないのに気づきました。 「福やー、福やー」 二人は、あちこちさがしまわりま した。 つづく