福寿草になった少女


   福寿草になった少女 23


長者は、明神さまに、心からわび
ました。
長者は、たくさんの宝物を、使用
人や村の人々に、おしげもなくわ
け与えました。



大切なこどもをなくしてしまった
長者には、宝物などもう何の価値
もなかったのです。
長者は、福がたおれていた場所に
も、たくさんの小判を埋めました。



その後、長者はこじんまりした家
をたて、福をしのびながら、夫婦
二人だけで、ひっそりと暮らしま
した。


        つづく