竹取物語


大伴御行大納言と龍の頸の玉 1



大伴御行大納言は、すべての家来
を集め、命令しました。
「龍の頸には、五色の光を発する
玉がついているそうだ。龍の頸に
ついている玉をとってこい。玉を
とってきた者には、ほうびをあげ
よう」と。



すると、家来たちが口々に、
「大納言さまの命令には従わなく
てはいけませんが、龍の頸につい
ている玉など、簡単に手に入れる
ことはできません。



どうやって、龍の頸から玉をとっ
たらいいのか。龍を見つけること
さえ難しいのに」と。
それを聞いた大納言は、かんかん
に怒りました。


        つづく