竹取物語


大伴御行大納言と龍の頸の玉 3


「わしに仕えている者は、命を捨
てても、命令に従うべきだ。龍は、
外国ではなく、わが国の海や山に
住んでいるというではないか。そ
れなのに、おまえたちは、わしが
命令したことを、なぜ困難なこと
だと思うのか」
家来たちは、ふるえあがりました。



「大納言さまの命令なら、しかた
がありません。龍の頸の玉を探し
てきます」
すると、大納言が機嫌をなおし、
「おまえたちは、わしの家来とし
て、世間に知られている。わしの
命令に、さからえるわけがない」
といいました。


        つづく