竹取物語


帝、かぐや姫の昇天を確かめる 8


「姫、もう何もいうな」
おじいさんは、月の使者をうらみ、
腹をたてています。



こうしているうちに、宵もすぎ、夜中
の十二時になりました。
家のまわりが、昼間より明るく光り
輝きました。
満月の明るさを、十も合わせたよう
な明るさで、人の顔の毛穴さえみえ
るほどの明るさでした。



大空から、雲に乗り、おおぜいの人
が降りてきました。
そして、地面から五尺ほどあがった
所に並びました。


          つづく