竹取物語

[童話]竹取物語


   竹取物語 70


第六章 大伴御行大納言と龍の頸の玉 5


「じゃあ、足の向いた方へ行って、
玉を探してこよう」
「大納言さまは、物好きな人じゃ
のぅ。龍の頸についている玉など、
とれるはずもないのに。何を考え
ているのか」


「無理なことを、平気で命令する
なんて、我慢ができない」
家来たちは、大納言を口々に非難
しました。


大納言がくれた物は、みんなで分
けました。
ある者は、自分の家にとじこもっ
てしまったし、ある者は自分が行
きたいと思っていた所へ遊びに行
ってしまいました。


      つづく