女神さまからのおくりもの


 座禅草が咲いている高原で 8 


「それはそうだけれど・・・。おら、
この家に世話になった時から、お
じょうさまってよんでいるし。急に
そういわれてもね」



「私、清太さんのこと、うちの使用
人だなんて思ったことは、一度も
ないわ。清太さんのこと、本当の
兄ちゃんだと思っている」
「おじょうさまの気持はうれしいけ
れど、おらはこの家の使用人だから」
貧しい家に育った清太は、さみし
そうにいいました。


      つづく