女神さまからのおくりもの


 座禅草が咲いている高原で 9


「おらも、おじょうさまのこと、本
当の妹だと思っている。いや、そ
れ以上かな」
清太は、心の中でそっとつぶやき
ました。



「さあ、おじょうさま。出発しよう」
馬小屋へついた時、清太がうれ
しそうにいいました。



「清太さん。きよってよんで」
「おらが、おじょうさまのことを、
きよちゃんってよんでいいの」
「いいわ、清太さん。二人だけ
の時は、きよってよんでね」


       つづく