女神さまからのおくりもの


   それぞれの思い 15


「清太。おまえの気持は、よく
わかった。残念だが、これ以上
わが家で働いてもらうことはで
きない」



「なぜですか、庄屋さま。おじょ
うさまのことは、今日限りきっぱ
り忘れます。どうか今まで通りこ
こで働かせてください。お願いし
ます」



「清太。そうはいかない。実は、
きよも清太が大好きだといって
いる。結婚することができない
若い二人が、同じ屋根の下で
一緒に暮らすことはできない。
きよのためにも、清太のために
も、これ以上一緒にいてはいけ
ない。清太、お願いだから、す
ぐこの家を出ていってほしい」


       つづく