女神さまからのおくりもの


  清太、山の中の湖へ 15


どのくらい走ったでしょうか。
十分? いや、二十分? 
清太は、力の限り走りました。



「ばたっ」
気がつくと、清太は穴に落ちて
いました。
片足が穴にはまっています。
耳をすますと、足音はもう聞こ
えません。
「ああ、こわかった」
清太は、大きなため息をつき
ました。



穴から足をぬこうとした時、い
いにおいがしてきました。
「何のにおいだろう」
清太は、あたりをみまわしました。


       つづく