牛に乗ったお玉さま

[童話]牛に乗ったお玉さま


    牛に乗ったお玉さま  4


しかし、お玉は、両親のすすめる縁談をすべてことわ
っていました。
「こんないい話はないのに。お玉、見合いだけでもし
ておくれ」
両親は、ある若者との見合いの日を、強引に決めて
しまいました。


見合いの日の前日。
「観音様にお参りに行ってきます」
そういって、お玉は黒の背にのりでかけていきました。
ところが・・・。
夕方になっても、お玉が帰ってきません。
「明日、見合いだというのに、お玉がまだ帰ってこな
い。どうしたのだろう」
両親は、心配しました。
夜遅く、黒だけが帰ってきました。


               つづく