我が家につばめがやってきた夢


「チィチィ」
どこかで小鳥の声がする。
ねぼけまなこで天井をみると、
なんとつばめが巣を作っている
ではないか。




それも、一つや二つではない。
巣の中には、こつばめがいる。
こつばめはえさをねだっている。
かわいい。




天井の巣を数えてみた。
一つ・二つ・三つ・四つ・五つ・・・
まだある。
六つ・七つ・・・。
七つと数えた時、どこからか声が聞こえてきた。




「やっと、つばめがいることに気がついたのだ
ね。 つばめはずっと前からあなたの家にきて
いたのだよ。つばめを大切にしなさい」と。




その声で、はっと目がさめた。
夢だったのだ。
でも・・・なんとリアルな夢だったことか。
なんでこんな夢をみたのだろうか?
昨日庭にたくさんの小鳥がきていたせいか。




母の実家(祖母の家)では、毎年春になると、
南の国からつばめがやってくる。
私が幼い頃からだから、少なくも60年以上、
いやもっと長くつばめがきていると思う。
毎年つばめは、軒や土間の梁に、いくつもの
巣を作る。 そして、たくさんのこどもを育
てている。 




そんなつばめの姿を、目を細めてながめてい
たおじいちゃんやおばあちゃんの姿を懐かし
く思い出す。 つばめの好きな心の優しい二
人だった。 
今年はつばめがやってくる頃、おじいちゃん
とおばあちゃんのお墓参りに行こうと思う。