世界初人工ヒレをもらったイルカ


昨夜十一時。
NHKにんげんドキュメントで、「世界
初人工ヒレをもらったイルカ」という番
組をやっていた。




テレビ嫌いの私も、朝テレビの番組表を
みた時から、「どんな番組かな」と楽し
みにして、テレビをみた。





沖縄県本部町にある「沖縄美ら海水族館
の、人気者のイルカ・フジの物語。




フジはメスのイルカ。
富士山のみえる伊豆の海でうまれた。
34才とか。
フジのこどもは、三頭いるという。




三年前。
フジは、原因不明の病気で、尾びれが腐っ
てしまった。 そして、75パーセントの
尾びれを切断。




そんなフジに「のびのびと泳がせてあげた
い」と、獣医師の植田啓一さん・トレーナ
ーの古網雅也さん・そしてタイヤメーカー
の技術者である加藤信吾さんがたちあがっ
た。




「尾びれはゴムににている」という、獣医
師の植田さんの発想で、タイヤメーカーの
技術者・加藤さんが、世界でも例のない人
ヒレの開発にとりかかった。




最初は、ベルトで人工のヒレを装着したが
失敗。
次は、カウリング形式でヒレを装着。
うまくいき、フジはジャンプができるまで
になった。




ところが・・・。
アクシデントがおき、人工のヒレが真っ二
つにわれ、フジが怪我をしてしまう。




その後、加藤さんの開発のおかげで、フジ
は「ツィスト」や「回転」ができるように
なった。 フジのうれしそうな顔が印象的
だった。




ところが、その四ヶ月後。
また、ヒレがこわれてしまう。





「人工ヒレなんて、無理なのかな」と、あ
きらめかけていた時、防弾チョッキに使わ
れる「高弾性繊維」を使用したもので、こわ
れない人工ヒレが完成。
人工ひれの開発を始めてから、まる二年の年
月がたっていたという。




フジは、加藤さん・植田さん・古網さんの
三人から「すばらしい人工のヒレ」をプレ
ゼントされた。




三人がいなかったならば、フジはどうなっ
ていただろうか。
喜びの声をあげながら、垂直にジャンプを
するフジ。
それをみつめる心優しい三人の男たち。




「フジにもう一頭こどもをうんでほしい」
という、植田さんの夢がかなうと良いなと
思った。
大勢のこどもたちにみてほしい番組だ。