「宮沢賢治の詩を丹波哲郎流に」


何か困難なことにぶつかるたびに、気持ち
を前向きに切り替えていくこと。
その心掛けが幸せになる第一歩だと私は思
っている。 そんな私が昔からことあるごと
に思い出す座右の銘宮沢賢治の詩である。
その詩があまりに好きなので、私流にアレン
ジして作ってみた。



金もいらず  噂も気にせず
名誉にも人の脅しにも
負けぬ自由な心をもち
こだわることもなく
決してあせらず
いつも静かにほほえんでいる


一日にひと房のブドウと
一枚のアジの開きと
一杯のうどんを食べ
あらゆることを神様におまかせして
そしてわが事を忘れ
人様のことを思い
霊界のお花畑の隅にいて
東に恋に破れた者あらば
行ってもっといい人がいると慰め
西に不幸な母あれば
行ってしみじみ話を聞いてあげ
南に死にそうな人あれば
大霊界の話をし
北に喧嘩口論があれば
地獄に行くしかないと言い
日照りのときは木陰をさがし
寒さの冬はゆっくりと寝て
みんなにやんちゃ坊主と呼ばれても
明るく、すなおに、あたたかい
そういう者に私はなりたい
                        
 ー  丹波哲郎さんのことば ー