「ふしぎな鈴」を書いたわけ

今日・九月五日は、私の父の命日。
父がなくなったのは、昭和53年9月5日。
月日のたつのは早いもので、父がなくなっ
てから、27年がすぎました。 


父とは、35年しか共に生きることはでき
ませんでしたが、私は父からたくさんのこ
とを教えてもらいました。


父は、小鳥や花が好きな心のやさしい人で
した。 わたしたち四人の兄弟を、大切に
大切に育ててくれました。私は、父のこど
もに生まれて幸せでした。 


二年前の五月二十日、交通事故にあってか
ら、私は一度も実家に帰っていません。
父のお墓参りもできずにいます。
怪我をした足も肩も、だいぶよくなりました
が、片道二時間、車を運転することはまだ無
理。 おとうさん、お墓参りにもいけず、ご
めんなさい。 



   「ふしぎな鈴」のあとがきより


人はなくなると、その人の魂は、どこへ行く
のでしょうか?


大好きな父がなくなった夜、私は不思議な体
験をしました。 父の魂が、美しい黄金色の
鳥にのって、どこかへとんでいくのをみまし
た。


神様は「人はなくなっても、その人の魂は、
永遠に生き続けるのだよ」ということを、
父の死を通し、私にそっと教えてくれたのか
もしれません。

    (略)


・・・・・というわけで、父がなくなった夜み
た光景を、こどもたちに伝えたいと思い、「ふ
しぎな鈴」を書きました。 おおぜいのこども
たちに、こどもたちだけでなく大人のかたにも、
ぜひ読んでいただきたいと思います。


「ふしぎな鈴」の本は、九月中に「鳥影社」
から発売される予定です。 挿絵は、長野ひろ
かず先生に描いていただきました。 すばらし
い挿絵ですので、挿絵だけでもぜひみていただ
きたいと思います。


ホームページに、父がなくなった時の様子を書
いた「朝顔エスカレーター」の童話がのせて
あります。 


http://www.geocities.jp/dowakan/asagao1.html