女神さまとの約束


女神さまとの約束27


女神さまが私の背中に病人をのせてくれるのですよ」
「では、ここへつれてくる人を、どうやって選ぶの?」
「女神さまは、神さまを信じていて、心の清い人を選
ぶようですよ」
白駒はいいました。



一本きりだった黄金色の花も、今では十数本にふえま
した。
「ふくちゃんのおかげで、おらはこんなに元気になれた。
ありがたいことじゃ。ふくちゃん、ありがとう」

元気になった人は、どの人もふくに感謝しました。
何百人もの人が、黄金色の花びらで、元気になりました。
ふくも、病気で苦しんでいる人をたすけることに、いき
がいを感じています。



病人の食べ物は、白駒が運んでくれます。
症状にあわせ、おかゆを届けてくれました。ふくの食べ
物は、小さな赤い木の実だけ。その木の実を、一つ口に
すると、なぜかおなかがいっぱいになりました。
「白駒。これ、何の木の実?」


つづく