きよと清太と、そして白駒


   きよと清太と、そして白駒26

        

「その後も、白駒は、何度かいない時があった。朝
にはちゃんともどってきていたので、今までだれに
も話したことはないのだが」
「そんなことがあったのね。私、何も知らなかった」




「おらは、長者の家へきた時から、白駒ってふしぎ
な馬だなと思っていたんだ」
「白駒。あなたは、夜中にどこへ行っているの?」
きよは、白駒に聞きました。
しかし、白駒は、遠くの山をじっとみているだけで
した。



「清太さん。ぼつぼつ、ゆうすげの花の咲く場所へ
いかない?」
「そうだね。じゃあ、ぼつぼつ出発しようか」
「清太さん。ゆうすげの花が咲いていた場所を、お
ぼえている?」


つづく