白駒の池物語

  
  白駒の池物語15


白駒の背には、美しい女の人が乗
っています。
「あの美しい人は、誰だろう。
白駒、どこへ行くの。待ってー」
清太は、自分の声で目がさめました。
「夢か・・・」
清太は、ほっとしました。



白駒のことが心配になった清太は、
馬小屋へ急ぎました。
馬小屋をのぞいた清太は、心臓が
とまるくらいびっくりしました。
白駒がいません。
あれは夢ではなく、本当のことだ
ったのでしょうか。



清太は、他の馬小屋もさがしました。
でも、白駒はいません。
「白駒は、どこへ行ってしまった
のだろう」
清太は、やしきのまわりを探しま
した。


            つづく



「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。