平成の歌2


桑の枯葉音たてて舞ふ農道を

   日課のごとく足早にゆく



掃きよせるも松葉のみなる師走の庭

   埃立つまでに白く乾きぬ



スズランも岩煙草も素枯れし庭に

   藪柑子の朱実色冴えて見ゆ








おしなべて素枯るる中に在りし日に

   夫の植ゑたる万年青勢ふ