黄金色のまゆ玉


  黄金色のまゆ玉5


「それにしても、明神さまはどこ
へ行ったのだろう」
「好きな人のところへ行ったのか
もしれないよ」
「ばかをいえ。あんな美しい奥さ
んがいるのに、明神さまがそんな
ことをするはずがないじゃないか」



「じょうだんだよ。じょうだん」
「なにしろあの二人は、うらやま
しいほど仲がいいからね」
「じゃあ、明神さまはどこへ行っ
たのだろう?」



「明日の夜は、明神さまの行き先
をちゃんとつきとめようぜ」
青年たちは、何日も明神さまのあ
とをつけました。
しかし、いつも明神さまの姿を見
失ってしまいました。


            つづく



      昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090106#p1



信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。