女神さまとの約束35
「そうです。白い馬に乗って、こ
こへきたのですよ」
「白い馬? わしは、なにもおぼ
えておらん」
ふくは、おじいさんの体を、黄金
色の花びらで、何度もさすってあ
げました。
「一日も早く、おじいさんが元気
になれますように」と、心の中で
祈りながら。
おじいさんは、たてしな山のふも
とに住んでいるとか。
畑仕事をしていて、急にたおれて
しまったと話してくれました。
おじいさんが歩けるようになると、
岩場のまわりを、二人で散歩しま
した。
「ふくちゃん。太陽がのぼってき
たよ。
朝日をみると、元気がでるね」
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091026#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090923#p1
「女神さまとの約束」は、信州の
佐久にある湖・白駒の池に伝わっ
ている話をヒントにして、みほ
ようこが書いた物語。