女神さまからのおくりもの


 女神さまからのおくりもの22


「私は、『いやぁー、山の神様ぁー、
お願いだぁー』という木遣りの声
が、今でも耳に残っているわ」
「おらは、宮川の近くの丘の上か
ら、川越しをみた。
御柱が川の中を無事わたりおえた
時は、感激したな」



清太は、川越しの様子をくわしく
話してくれました。
「川越しも、木落としも、命がけ
なんでしょうね」
「祭のたびに、何人もけが人がで
るらしい。時には、なくなる人も。



山奥から巨大な樅の木をひいてき
て、四つの神社に四本ずつ大きな
柱を建てる。
御柱祭って、ふしぎなお祭だね」
きよと清太は、何年か前にみた御
柱祭を、なつかしく思い出しました。



「おじょうさま。諏訪の神様は、
なんとよばれているか、知って
いる?」


             つづく



    前回の分はこちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101021#p1



    初めて読んでくださったかたへ


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