黄金色のまゆ玉14
そんなある日。
遠くの国から、友だちが訪ねてき
ました。
友だちには、こどもが一人います。
そのこどもが、重い病気にかかり、
今にもしにそうでした。
「明神や、おまえに頼みたいこと
がある。聞いてくれるか」
「頼みたいことって、なんじゃ」
「明神よ、わしのこどもを助けて
ほしい。
おまえが持っている黄金色のまゆ
玉を手にすると、どんな病気でも
なおるというではないか。
そろそろ次のまゆ玉が授かるころ
だね。
次のまゆ玉が授かったら、そのま
ゆ玉を、しばらくわしのこどもに
かしてほしい。なあ、頼む。明神」
「そういわれてもな。実は、次の
まゆ玉が授かったら、妻にかして
あげると約束してしまったのじゃ」
つづく
前日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20110123#p1
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