古代出雲の王 大国主命


    大国主命の試練 15



命は、その音で目をさましました。
髪の毛がたる木にしばりつけてあ
ったので、大力の命が立ちあがると、
その部屋は「めりめりっ」と大き
な音をたてつぶれてしまいました。



「おのれ、小僧めっ」
命はひどく怒り、髪の毛を一束ずつ
といていきます。
その間に、大国主命は、須勢理比売
を背負って、どんどん逃げました。



しばらくすると、命が黄泉比良坂
(よもつひらさか)まで追いかけて
きました。


     つづく