古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」


古事記神話「古事記物語」68


大国主命

大国主命の試練 12


ところが、抱えていた琴が、木の幹にぶつかり、
「じゃら・じゃら・じゃらーん」と、大きな音
をたて鳴りだしました。


命は、その音で目をさましました。
髪の毛がたる木にしばりつけてあったので、大
力の命が立ちあがると、その部屋は「めりめり
っ」と大きな音をたてつぶれてしまいました。


「おのれ、小僧めっ」
命はひどく怒り、髪の毛を一束ずつといていき
ます。
その間に、大国主命は、須勢理比売を背負って、
どんどん逃げました。


        つづく