古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」


古事記神話「古事記物語」67


大国主命

大国主命の試練 11


大国主命は、ぐずぐずしていると、この先どん
なひどいめにあうかわからないと思いました。
命の長い髪をいく束にも分け、四方のたる木へ
しばりつけました。
その後、五百人でも動かすことができない大き
な岩を戸口に立てかけ、中からでられないよう
にしました。


大国主命は、命が大切にしている太刀と弓矢・
玉のついた天の詔琴(のりこと)をかかえ、須
勢理比売を背負って、やしきを逃げだしました。
太刀と弓矢は、蘇生の特殊能力をもっている神
の武具。
天の詔琴は、権威ある命令を出す時に奏でる神
器でした。


         つづく