古事記神話「古事記物語」


    大国主命


    沼河比売 9


私、八千矛神(やちほこのかみ)
は、すてきな妻を探して日本中を
歩きましたが、みつけることがで
きませんでした。



遠い越の国に、賢くて美しい女性
がいると聞き、求婚するためやっ
てきました。



刀の緒もとかず、旅の支度もとか
ずに、こうしてあなたが寝ている
部屋の戸を押し、ゆさぶっている
のです。


     つづく