2016-12-21 竜神になった三郎 童話 竜神になった三郎 18 湖はようやく氷がとけはじめたば かりでした。 春の日をあび、湖はきらっきらっ と輝いています。 三郎は、久しぶりの魚つりを、楽 しみにしています。 「三郎、もう少しむこうまでいこう」 太郎がいいました。 気のいい三郎は、ひっしに舟をこぎ ました。 そして、やっと湖の真ん中あたりに きました。 「三郎、疲れただろ。ご苦労だった な。ここらでいいだろう。天気もい いし、今日はたくさん魚がつれるぞ」 兄たちは、なぜか上きげんでした。 つづく