竹取物語


大伴御行大納言と龍の頸の玉 14


松原にむしろをしき、大納言に船
からおりるようにいいました。
大納言は、やっとのことで起き上
がりました。



大納言は、重い風邪にかかった人
のように、腹がぽっこりと膨らみ、
両目はすももをつけたようになっ
ていました。
その様子をみた国司は、にやにや
しています。



大納言は、国府に命令して手輿を
作らせ、うめきながら家に帰りま
した。
そのうわさをどこで聞いたのか、
家来たちが次々に帰ってきました。


          つづく