竹取物語 30
第四章 くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝 5
おおぜいの人が、難波の浦へ、
皇子を迎えにきました。
皇子は、旅に疲れたという様子
で、ぐったり座っています。
皇子は、難波の浦での迎えがす
むと、玉の枝を立派な箱に入れ、
おおいをかぶせて、都へ運びま
した。
そして、召使いたちをつかい、
「くらもちの皇子は、優曇華の
花を持って、都へ行きました」
と、うわさを流したのです。
かぐや姫は、くらもちの皇子の
うわさを聞き、「くらもちの皇
子には、負けてしまったか・・・」
と悩みました。
つづく