女神さまからのおくりもの


  清太、山の中の湖へ 10


清太は、貧乏がつらいと思った
ことは、一度もありません。
でも、今回だけは、貧乏とは、つ
らく悲しいものだなと思いました。



清太は、湖のほとりで、ゆっくり
休みました。
庄屋の家で暮らした八年間が、
昨日のことのようになつかしく
思い出されました。



初めてきよに会った日のこと。
座禅草をみに行った日のこと。
霧ケ峰高原へ、ゆうすげをみに
いった日のことなど。
いろいろなことが、なつかしく
思い出されました。


       つづく