古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」


古事記神話「古事記物語」20


伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)18


「わぁーん、あーん」
須佐之男命が赤ん坊のように大声で泣き
さけぶので、青々した山の草や木が枯れ
てしまいました。
また、火がついたように大声で泣くので、
川や海の水もひあがってしまいました。


須佐之男命の泣き声を聞いた悪神たちが、
あちこちであばれだし、いろいろな災い
がおこるようになりました。


伊耶那岐命は、須佐之男命をよび、厳し
くしかりました。
「おまえは、海原を治めずに、なぜ泣き
わめいているのだ」
「大好きな母がいる根之堅州国へ行きた
いと、泣いていたのです」
「そんな勝手なことは許さん。さっさと
出ていけ」
伊耶那岐命は、須佐之男命を追放しました。


          つづく