古事記神話「古事記物語」23
天照大御神と須佐之男命 3
「弟よ。何をしにここへきたのだ」
「姉上。わしは、何もたくらんではいな
い。父が泣きわめいているわけを聞いた
ので、大好きな母の国へ行きたいといっ
たら、さっさと出ていけと追いだされて
しまったのじゃ。それで、別れの挨拶を
しようとやってきたのだ。ただそれだけ
じゃ」
「弟よ。邪心がないことを、どうやって
証明するの」
「こどもを生んで、あかしをたてよう」
「じゃあ、そうしましょう」
天照大御神と須佐之男命は、天の安の河
をはさんで、うけいをしました。
つづく