古事記神話「古事記物語」64
大国主命
大国主命の試練 8
大国主命が、足元をどんとふむと、下は大きな
穴になっていました。
穴の中へ入り、身をかがめ隠れていると、近く
まで燃えてきた火が穴の上を通り、向こうへ遠
のいていきました。
大国主命がほっとしていると、さっきのねずみ
が、口に矢をくわえ持ってきました。
羽の部分は、子ねずみたちがかじってなくなっ
ていましたが、本体だけは無傷でした。
須勢理比売は、大国主命が焼け死んでしまった
と思い、嘆き悲しみました。
野原の火が消えると、とむらいの道具を持って、
大国主命のなきがらを探して歩きました。
つづく