古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」


古事記神話「古事記物語」124


豊玉比売 1


しばらく行くと、大きな宮殿がみえてきました。
「あれが、海の神様の宮殿にちがいない」
山彦は、ほっとしました。
宮殿についた山彦は、桂の木を探しその木に登
り、海の神様の娘がやってくるのをじっと待ち
ました。


二時間後。
海の神様の娘・豊玉比売の侍女が、美しい瓶を
持って水をくみにきました。
侍女が水をくもうとした時、井戸の中がぴかっ
と光りました。
「何だろう」
ふしぎに思った侍女が上をみると、桂の木に青
年がいました。


        つづく