女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


    女神さまとの約束 37


白駒は、一人が元気になると、またどこからか次の
病人をつれてきました。
足腰もたたない病人を、どうやってこの岩場につれ
てくるのか、ふくはふしぎに思いました。


ふくは、白駒がつれてきた人の体を、黄金色の花び
らで、やさしくさすってあげます。
すると、今にも死にそうだった人が、何日かすると元
気になりました。
早い人は一週間くらいで、長い人でも一ヵ月後には、
元気になって家へ帰っていきます。


ある日、ふくは白駒に聞きました。
「白駒。足腰もたたない人を、どうやってここへつれ
てくるの?」
「女神さまのいいつけで、その人の家へ行くと、女神
さまが私の背中に病人をのせてくれるのです」


             つづく





童話「女神さまとの約束」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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